わざわざ説明するほど、知名度が低いとは思いませんが、一応、アルテッツァはどういう車であるかを説明しておきます。
1998年にFRファンに大いに期待されつつ、登場しました。トヨタの久しぶりのコンパクトなFRスポーツセダンです。ただ、余りにFRということで、期待され過ぎたという面があるようです。86の再来と期待する人も多く、実際に乗ってみて、がっかりしたという意見も少なくありません。
全長4.4mとFRの4ドアセダンとしては、現代では最小クラスです。ロングホイールベース、ショートオーバーハングというのが基本的な構成です。エンジンは、一応はフロントミッドにマウントされていますが、とは言え、RX-8ほど極端ではありません。ただ、日産がFMパッケージと宣伝している最近の一連のFRと比較すると同等であろうと思います。
RS200とAS200の二種類あります。RS200は、直列四気筒の3S-GEを搭載し、215/45R17という走りにふったタイヤを装着し（後に、例外が出ましたが）、スポーツセダンとしての性格を持ちます。AS200は、直列六気筒の1G-FEを搭載し、基本は195/65R15というおとなしいタイヤを装着し、スポーツセダンというよりも、コンパクトなラグジュアリーセダンとしての性格を持ちます。
当初は、AS200は、ATのみでしたが、車としてのバランスは、AS200の方が良いと言える場合もあり、1G-FEの直六らしいフィーリングを好む人も多く、MTが後に追加されまし。
そして、アルテッツアをベースとしたワゴンである、アルテッツァ・ジータが登場しました。これは、AS300とAS200の二つに別れます。3S-GEを搭載するRS200は、ジータにはなく、基本的にはATです。当初は、AS200にMTがありましたが、ほとんど売れなかったようで、途中で廃止されました。
アルテッツァが搭載する3S-GEは、チタンバルブやデュアルVVT-iを持ち、言わば、究極の3S-GEと言えます。2L NAながら、210馬力を叩き出します。ただし、そのため、高回転型となっており、低速トルクが薄いという弱点を持ちます。
デビュー当初から、遅い、遅いと言われ、マイナーチェンジで、ファイナルを4.1から4.3に変更しました。これにより、より、ローギヤードとなり、加速力は改善されています。ただし、更に回さないと駄目、という性格を強めたように思います。
1G-FEの方が、2L NAで、160馬力という常識的なもので、低速から十分なトルクを発揮し、高回転まで回せませんが、直六らしい滑らかなフィーリングです。AS200の方がRS200よりも少し軽いこともあり、通常の使用であれば、AS200の方が優れていると言えなくもありません。